男が太るための方法は、タンパク質の多い食事と、継続的に行う筋トレです。
適当な食事や運動をしても、理想の体には近づきません。むしろ、糖尿病や高血圧など重い病気を発症する可能性が高まります。
この記事では、理想の体を作るための具体的な食事方法・内容やトレーニング方法を説明します。ガリガリに悩み続けているなら、まずは行動するところから始めましょう。
これから紹介する具体的な行動は、以下のとおりです。
- 自分が1日で消費するカロリー計算
- 太るための食事法
- お金をかけずにできる筋トレ
- 挫折しない心構え
男が太るために1日に必要なカロリーを計算してみよう
太るために必要なことは、1日で消費するカロリーを計算することです。どんなに太ろうと食べていても、消費カロリーが摂取カロリーを上回ると痩せてしまいます。ここでは、太るために必要なカロリーを簡単に計算できるアプリを使い、自分が1日で消費するカロリーを計算してみましょう。
太るために必要なカロリーを図でチェック
太るためのカロリー計算は、年齢や性別、1日の身体活動レベルによって変化します。以下の厚生労働省の統計を参照してください。
性別 | 男性 | 女性 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
身体活動レベル | 低い | 普通 | 高い | 低い | 普通 | 高い |
18〜29歳 | 35.5 | 41.5 | 47.4 | 33.2 | 38.7 | 44.2 |
30〜49歳 | 33.7 | 39.3 | 44.9 | 32.9 | 38.4 | 43.9 |
50〜64歳 | 32.7 | 38.2 | 43.6 | 31.1 | 36.2 | 41.4 |
65〜74歳 | 31.3 | 36.7 | 42.1 | 30.0 | 35.2 | 40.4 |
75歳以上 | 30.1 | 35.5 | – | 29.0 | 34.2 | – |
●身体活動レベルの基準
【低い】毎日の生活が座っていることが多い
【普通】座っている生活が多いが、週に数回ウォーキングの軽い運動をする
【高い】毎日立ち仕事をしているか毎日スポーツをしている
●1日のエネルギー消費量を計算する公式
【体重1キロあたりに必要なエネルギー×自分の体重】
身体活動レベルが低い29歳体重60キロの男性の場合、計算式は35.5×60=2130です。つまり、何もしなくても1日で2130キロカロリーを消費します。太るためには、体に必要なカロリーの1.2倍が体への負担が少ない方法です。そのために、1日の体に必要なカロリー+400キロカロリーを目安にするといいでしょう。まずは、自分の年齢と身体活動レベルを当てはめて計算してください。
アプリを使って簡単にカロリー計算
運動した記録や摂取したカロリーを計算するのが難しいときは、アプリに頼りましょう。Android、iOSに対応している「MyFitnessPal」を使うと、誰でも楽にカロリー計算ができます。
「MyFitnessPal」の大きな特徴は、バーコードでも食品のカロリーを入力できることです。店で買った食品のカロリーを毎回手入力するのは大変ですが、バーコードを読み込むだけなら手間もありません。また、50以上の健康アプリと連携でき、普段の歩きの消費カロリーも自動で入力されます。そのため、常に摂取カロリーと消費カロリーのバランスを確認できます。
男が太るための食事方法4つ
男が太るための方法はたくさんありますが、筋トレやプロテインを飲むなど少しコストがかかるものが多いです。「もっと手軽にできる太る食事方法はないのか」と感じる人もいるでしょう。手軽に太れる食事方法は以下の4つをおすすめします。
太るための食事
-
- 食事は丼ぶりを中心にする
- 少量で高カロリーな食べ物を摂取する
- タンパク質のあるメニューを多く摂取する
- 1日の食事を分ける
食事は丼ぶりを中心にする
男が太る食事方法は、メニューを丼ぶり中心にすることです。理由は、カロリーとタンパク質の両方を取れるからです。
例えば牛丼は、安く、早く、おいしく食べられる丼ぶりの代表格ですが、そのカロリーは大手牛丼チェーン店の並盛で700キロカロリーと高いです。さらに、チーズやキムチなどのトッピングを付けることでカロリーを増やせます。
また、外食ではなく自宅で丼ぶりものを用意する場合は、卵かけご飯や納豆ご飯など手軽にカロリーを摂取できて、食後の洗い物が1つで済むのもメリットです。
少量で高カロリーな食べ物を摂取する
痩せてしまい困っている人の多くは、一度に多くの食事ができないことに悩んでいます。そのような場合は、少量で高カロリーなものを摂取すると、胃の負担を減らして太ることができます。少量で高カロリーな食品の例は、以下のとおりです。
少量で高カロリなー食べ物(kcalは100gあたり) | 唐揚げ(290kcal) |
---|---|
フライドポテト(320kcal) | |
ハンバーガー(422kcal) | |
ポテトチップス(471kcal) | |
ミートソーススパゲティ(614kcal) |
なお、少量で高カロリーな食べ物といえばジャンクフードが挙げられますが、ジャンクフードばかり食べていても太りません。他の栄養をしっかりとることで太ります。十分なカロリーがとれていないと感じたときに、少量食べる程度に留めましょう。
タンパク質のあるメニューを多く摂取する
男が太る食事方法では、タンパク質が豊富なメニューを多く摂取しましょう。
タンパク質は筋肉を太くするだけでなく、健康を保つためにも必須な栄養素です。筋肉以外にも皮膚や爪、髪の毛のもとになるため、多く摂取することで肌の血色や髪の毛のツヤもよくなります。
厚生労働省の調査結果では、自分の体重×0.65が1日に必要なタンパク質としています。体重60キロの男性ならば1日に39gのタンパク質が必要です。各食材のタンパク質含有量は以下のとおりです。
食材 | タンパク質量(100gあたり) | |
---|---|---|
肉類 | 鶏むね肉皮なし | 23.3g |
ささみ | 23.9g | |
鶏もも肉皮なし | 19.0g | |
豚モモ赤肉 | 21.9g | |
サラダチキン | 25〜28g | |
魚類 | アジの干物 | 20g |
イワシ丸干し | 32.8g | |
いくら | 32.6g | |
焼きたらこ | 28.3g |
サラダチキンはコンビニでも購入できるため、手軽にタンパク質を取りたい人におすすめです。
1日の食事を分ける
1日の食事を分けることも、太るためには必要な方法です。日によって、食欲がなく食べないなどムラがあると痩せてしまいます。食事を分けるといっても毎食ご飯を食べる必要はなく、朝はプロテインやヨーグルトのみの摂取でも構いません。以下に1日の献立例を紹介します。
1日6食の場合
- 7時:ヨーグルト
- 12時:コンビニ弁当
- 15時:ナッツ
- 19時:牛丼
- 寝る前:プロテイン
各食事の間に間食を入れることで十分なカロリーを摂取できるため、体に負担をかけずに済み、寝る前に食事をとることで太りやすい効果が期待できます。
男が太るための筋トレ方法4つ【お金がかからない】
男が太るためには、筋トレが必須です。太るといっても、脂肪ばかりついた体はだらしなく見えますが、しっかりと筋肉がついている男性は、健康的で頼もしい印象を与えます。そのためジムに行く男性は多いですが、ジム代がかかり節約になりません。次は、お金がかからない筋トレ方法を、鍛える部位ごとに紹介します。
腕立て伏せで胸の筋肉をつけよう
胸のトレーニングでは、腕立て伏せをして胸板を厚くする効果があります。正しい腕立て伏せの方法は以下の手順です。
正しい腕立て伏せのやり方
- 手幅を肩よりやや広めにし、腕立て伏せの姿勢を作る
- 視線は前方に向ける
- 足を伸ばしてつま先だけを床につけ、腕とつま先で体を支える
- 肘を曲げて、胸が床に着くまで体を下ろす
- いったん静止して両手を床につき、体を押し上げて最初の姿勢に戻る
- その後、地面を押し上げてもとに戻す
- この動作を20回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 終了
1セット20回×3セットを目安にトレーニングしましょう。トレーニングを効果的にするためには、次のセットをおこなう前にインターバルを入れてください。
腹筋でお腹の筋肉をつけよう
筋肉がある男性は、腹筋も割れています。腹筋を6つに割るためには、正しいフォームでおこなわないと腹筋へ刺激がいかず、逆に腰を痛めてしまいます。正しい腹筋の方法を習得してください。
正しい腹筋のやり方
- 仰向けで寝っ転がる
- 膝を90度に曲げて、少し持ち上げる
- 手を耳に当て頭から肩甲骨を浮かしていく
- おへそを見るようにしながら起き上がり、もとの姿勢に戻る
- これまでの動作を10回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 終了
1セット10回×3セットを目安におこないましょう。
背筋で肩の筋肉をつけよう
体の前面だけでなく、背中も鍛えることで肩幅が広くなります。背筋は、背中を反るので腰の負担が大きいトレーニングです。正しい背筋のやり方は以下のとおりです。
正しい背筋のやり方
- 両手を後頭部に乗せて、顔を持ち上げる
- 骨盤と両脚を床につけたまま、ゆっくり上体を浮かせる
- そのまま3秒キープ
- ゆっくりと、もとの体勢に戻る
- 20回繰り返す
- インターバル(30秒)
これを20回×2セットを目安におこないます。トレーニング効果を高めるためにインターバルを挟みましょう。
スクワットでふくらはぎを鍛えよう
筋トレをするのならば、上半身だけでなく下半身の筋肉も鍛えましょう。
下半身の筋肉は体の筋肉の70%が集まっています。つまり、下半身も鍛えることで体重自体も重くなり、太ることができます。下半身の筋肉を鍛えるときは、スクワットがおすすめです。スクワットの正しいフォームは以下の方法です。
正しいスクワットのやり方
- 足を肩幅に開く
- 足先はやや外側に向ける
- 背筋を伸ばし、息を吸いながら下げていく
- 少しずつ上半身を前に倒していく(※背中が丸まらないように注意)
- 地面と太ももが平行になるまで下げたらキープする
- ゆっくりと、もとに戻していく
1セット10〜15回×3セットを目安にやりましょう。スクワット中に以下のポイントを意識すると、よりトレーニング効果が高まります。
スクワットの意識するポイント
- 体が前傾しすぎないようにする
- 常に腹筋に力を入れる
- 腰を反らないようにする
太るための筋トレを継続させるコツ
筋トレを継続するのは辛い、と感じる人もいるかもしれません。慣れない食事の仕方も重なり、精神的に参ってしまうこともあるでしょう。しかし、体を太くするためには筋トレの継続は必須です。そこで、筋トレが継続しやすくなる効果的な方法を紹介します。
理想とする人をイメージする
理想とする人をイメージすることは、筋トレを継続するうえで大事です。理想とする誰かを決めると、トレーニングのモチベーションも上がります。
もし理想とする人がいない場合は、YouTubeを使って検索しましょう。YouTubeでは、ボディビル大会に出る人や、夏の砂浜で脱げる体を目指す「フィジーク」の大会に出場する人が、積極的に動画を配信しています。また、スマートフォンのホーム画面に理想の姿の画像を設定すると、いつもその人の体が目に入るためモチベーションが上がります。
太れないとどうなってしまうのかイメージする
太れないとどうなってしまうのか、イメージしましょう。
- 夏で細い体を見せたくない
- 過去に会社でガリガリなことをバカにされた
- 男らしくないと言われた
もし太れなかった場合、過去の自分に逆戻りしてしまうと思うと、トレーニングを続ける意欲が湧いてきます。また、健康的に太ることで体の不調を改善できたり、精神的にも明るくなるメリットがあります。
筋トレを無理なく週3日程度から続ける
筋トレを継続するためには、週3日程度の無理のない筋トレも効果的です。筋トレは、重量をつけて運動するため負荷がかかります。はじめから毎日運動するとオーバーワークになり、筋肉の疲れが取れません。
筋トレの効果は、週3日のトレーニングでも筋肉がつくことが証明されています。それは、「超回復」があるからです。超回復とは、筋トレ後の48時間〜72時間休息を取ることで、筋肉が太くなる仕組みです。そのため、1日筋トレをしたら、2日休んだあとに筋トレをおこないましょう。筋トレの20〜30分後にプロテインを飲むことで、筋肉がより太くなります。
男が太れない3つの原因も知っておこう
太るための食事法や筋トレを実践しても、太れない男性もいるかもしれません。そのようなときは以下のことが疑われます。
男が太れない理由
- 摂取カロリーが消費カロリーより少ないため
- 高カロリーの食事量が少ないため
- 有酸素運動しているため
原因がわかれば対処できるので、ぜひチェックしてください。
摂取カロリーが消費カロリーより少ないため
痩せてしまう人は、摂取カロリーが消費カロリーよりも少ないことが原因です。体重の増減はカロリーにかかっています。
もし、1日の摂取カロリーをとっているのに痩せてしまう人は、体質にも問題があります。しかし、体質だからといって諦めるのではなく、簡単にカロリー計算ができるアプリ「MyFitnessPal」を使い、自分がどのくらいのカロリーをとれば太るのかを知ることが重要です。アプリを立ち上げると現時点の摂取カロリーが表示され、消費したカロリーが上回ることを防いでくれます。
高カロリーの食事量が少ないため
太れない原因に、高カロリーの食事が少ないことも挙げられます。痩せている人のなかには、脂っこいものは胃に溜まりやすく苦手で、サラダを多く食べたり食が細いなどカロリーが少なくなりがちです。
例えば、牛丼の並盛は700キロカロリーと高カロリーです。無理して食べる必要はありませんが、1日の食事でとんかつ定食や牛丼などを意識的に食べると、摂取カロリーを増やせます。間食も摂取カロリーも増えるため、積極的に取り入れましょう。
有酸素運動をしているため
有酸素運動も痩せてしまう原因の1つです。有酸素運動とは、ウォーキングやサイクリング、スイミングなどが当てはまります。
有酸素運動による消費カロリーは以下になります。
運動(20分) | 消費カロリー |
---|---|
ウォーキング | 70キロカロリー |
サイクリング | 200キロカロリー |
スイミング | 400キロカロリー |
運動して消費したカロリーを取り戻すには、消費した分のカロリー分も摂取しなければなりません。有酸素運動を今すぐやめる必要はありませんが、運動時間を少し短くすることで消費カロリーが減り、体重減少を防げます。
男が太るには正しい食事とトレーニングを継続する
男が太るには、正しい食事とトレーニングが必要です。どちらか1つに偏ってしまうといけません。食事ばかりになると、脂肪ばかりが増えてだらしない体に、トレーニングばかりに寄ってしまうと、脂肪が減少して余計に痩せてしまいます。食事と筋トレの両方をバランスよく取り組むと、体重も増え筋肉もある体になります。
体重を増やすにも継続が大事です。無理をしないよう、理想の体に向けて着実に実践していきましょう。